2008年4月20日礼拝

2008年4月20日

ヨハネによる福音書　14章　1～7節
　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　場所を用意される主 ＞

「

１．私たち人間が何をするんでも、まず場所が必要な訳ですね。そもそも、まず一人の人間がそこに存在するために場所が必要です。　人間にとって、場所っていうのは無くてはならないもの。自分がそこに居ていいという居場所があるっていうのは非常に安心ですよね。

　　そして、このイエス様というお方は、愛する私たちのために、居場所を用意して下さるお方なんですね。まず、ここでイエス様が話されているこの場所もそうです。イエス様は最後の晩餐をしている中でこの話をなさっている訳ですが、この二階座敷と呼ばれる場所も、イエス様が用意しておいて下さったというか、見つけておいて下さってたんですね。

　　弟子たちは最初、心配していたでしょう。「今日は過越の食事をする日だけれども、イエス様は場所を確保しておられるんだろうか？」と。（ルカ23章７～１3節）　けれども、心配しなくても、イエス様はちゃんと場所を用意して下さるお方です。

　　昨日、中高生のバイブルキャンプの打ち合わせ会があったんですが、その担当の先生が毎年苦労されるのがキャンプをするための場所探しなんですね。今回も例年以上になかなか決まらなくて、かなり苦労されたようですが、先週やっと決まりました。こんなギリギリに決まるのも珍しいんですが、しかし、ちゃんと間に合って、イエス様が場所を用意して下さいました。

２．そのようにイエス様は、今でも私たちに必要な場所を備えて下さるのです。もっと根本をたどりますと、天地創造がそうです。　神様が一番造りたかったのは、私たち人間ですが、まず、先に人間が住むべき場所を用意されました。　天と地、つまり宇宙と地球、人類が快適に生きていけるために、広い宇宙の中で、最も環境の整った「奇跡の星、地球」を造られました。光、水、空気、植物、動物を先に造られた。「アース」という映画を観ましたけれども、こんなにあらゆる素晴らしいものが備えられたスゴイ星は他に無い訳ですよね。

　　その地球の中でも、特に潤っていた、素晴らしかった「エデンの園」という場所を用意して下さって、神様は最初の人間をそこに置いて下さったのです。

　　そのように、天地創造の始めっから、神様は私たちに場所を用意して下さるお方でした。

　　ところがっ、その居場所を失うっていう事があるんですねっ。神様がせっかく用意して下さった安息の場所を失う事がある。アダムとエバは、エデンの園に居られなくなってしまいました。追い出されてしまった。なぜでしょうか？罪を犯したから。神様に背いてしまったから。罪は、神様の前に居場所を失わせてしまうんですね！

　　イエス様を裏切ったユダも、最後の晩餐の席から立って、自ら出て行ってしまいました。アダムとエバは、エデンの園から追い出された。居場所を失った。まあ、地球からは追い出されなかったので、すぐ死ぬことはありませんでしたが。

３．ですから、実は私たち人間は、神様がせっかく用意して下さった「エデンの園」という安らぎの居場所から、追い出されている状態な訳ですね！神様に背いた罪のゆえに、全ての人間は、実は居場所を失ってる状態な訳です。今、地球に住まわせてもらってるのは、実は「いそうろう」させてもらってるような状態で、仮住まいなんですね。いずれ、この地球も壊れちゃうし、その前にこの体という「おうち」が壊れちゃう訳ですけども。

　　じゃあ、いよいよこの体というおうちが壊れた時、地上での仮住まいが終わった時、私たちの魂はどこに行けばいいのか？神様の前を追い出された人類に、魂の居場所はあるのか？

　　ところが、イエス様は何と言われましたか（ヨハネ14章1～3節）「わたしの父の家には、すまいがたくさんある。もしなかったならば、わたしはそう言っておいたであろう。あなたがたのために場所を用意しに行くのだから。」

　　罪のゆえに、神様の前に自分の居場所なんて無いはずの私たちのために、エデンの園を追い出された私たちのために、場所を用意しに行くという！場所はどこですか？勿論「父の家に」。

　　「あれっ私たちの場所、あったんですか？」　勿論、無かったんです。　これから「場所を用意しに行くのだから」。今から、つまりこの後、イエス様は私たちの代わりに十字架にかかって死なれ、陰府に下られ、よみがえられて…、それは私たちの天国での居場所を用意するためなんですね！！！

　　私は子どもの頃、「自分は悪い子だから、天国に自分の居場所は無いっ」と思っていましたが、イエス様の十字架のお陰でちゃんと場所が用意されてる事を知って、洗礼を受けました。罪を悔い改めて、イエス様を信じる人の居場所は、スグに父の家に用意されます！

４．その場所は何のために用意されるのか。それは、3節、「わたしのおる所にあなたがたもおらせるためである。」父なる神様の家に、信じる者の居場所がある。イエス様と一緒にいられる場所。つまり、神様の家族になる、神様の子どもにされるという事です！

　　今、NHKの朝の連続ドラマは、里子の子たちを育てるという話なんです。生まれてスグ捨てられたとか、暴力を振るう親で一緒に住めないとか…、自分たちが安心して居られる居場所の無い、家庭が無い子ども達を、主人公の２０歳の女の子とお祖父ちゃんが引き取って、その子たちの居場所をつくろう、家族になろうとする話です。

　　イエス様は正に私たちを神の家族にして下さる方。父なる神様と、またイエス様と一緒にいられる場所を用意して下さるお方です！

５．今日はお昼から、新会堂設計案の説明会があります。この新会堂の話も、私が探してきた訳でも何でもない。イエス様が用意して下さった話だと私は思うんですが、それは一人一人の判断に任せしましょう。少なくとも言える事は、天の父の家を用意して下さっているイエス様は、この地上においても、主を礼拝するための場所を、父の家を、用意して下さる方である事は間違いありません！

６．いかがでしょう。「まだ、私は神の家のお客さんだ」という人がいるでしょうか？

　　お客さんはいずれ帰らないといけなくなる。けれども、神の家族になれば、ずーっと神の家に居ていいんですね！「わたしのおる所にあなたがたもおらせるためである。」
　　イエス様はあなたのために、天においても、地においても、安心できる居場所を備えて下さる方です！神を信じ、またイエス様を信じましょう！

　　　　　　　このペ－ジのTOPへ　　　　　前週へ　　　　　翌週へ　　　　　一覧表へ戻る