2008年4月13日礼拝

2008年04月13日

創世記　28章　10～17節
　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　こんな私を見捨てない ＞

「

１．今日の箇所は去年の11月にファミリー礼拝の時に開きましたが、改めて開きたいと思います。イサクとリベカさんに双子が生まれました。エサウとヤコブ。兄エサウは野山を駆け回る活発な人。たぶんサッパリした性格。でも、神様の祝福よりも、おいしいご馳走の方が好きな人。一方、弟ヤコブは家でお母さんの手伝いをするような大人しい人。性格は臆病で、ずる賢いけれども、神様の祝福を求める心が強い人。母リベカは特に弟ヤコブの方を可愛がりました。（25章28節）。

　　さて、夫であるイサクが年老いた時、息子に祝福を授けようという事になりました。

　　「祝福」というのは、もらっても、もらわなくても何も変わらんというような、決して気休めみたいなものではなくて、言うなれば、その人の人生全体の上に神様から与えられる、あらゆる面での豊かな繁栄、その約束だと思います！「木」に例えるなら、神様から祝福を頂くか、頂かないか、では、花も実もワーッと豊かになっている木と、枯れ木ぐらいの違いがあると思います。

２．アブラハムもイサクも、その祝福によって栄えてきた訳です。さて、普通なら兄であるエサウがその祝福を受ける訳ですが、母リベカは自分が可愛がっているヤコブにどうしてもその祝福を受けさせたかったんですね。その気持ちはまだいいとしても、そのために夫であるイサクと息子エサウを騙そうと言う、リベカさんの心の醜い部分が出てきてしまって、残念です。（27章1～17節）

　　人を騙すっていうのは本当にヒドイ罪だと思うんですね。特に親しい人を騙すっていうのは、「その人だからこそ信頼している、今まで信頼してきた」っていう信頼を裏切るって事ですから、本当に人を傷つける。その穂とは「もう二度と人を信じるもんか」と思うでしょう。人の心をナイフで刺すような罪だと思います。

　　ヤコブはお母さんに言われるまま、変装して兄のフリをし、母子が一緒になって、目の悪い父イサクを騙しました。神様の名前さえ、ウソのために利用した。（18～38節）

３．ここで一つ素朴な疑問が湧くと思います。こんな人を騙すようなやり方をする者が果たして本当に祝福されるんだろうか、と。こんなウソつきが、こんな親不孝な者が、こんな心の曲がった者が祝福を受けられるんだろうか、と思いますが、結果的には確かに祝福を受ける訳なんですね！確かに祝福されるのは、エサウではなく、ヤコブなんです。

　　なぜだろうか？それはヤコブが祝福を求めたからです！確かにやり方はマズかった。大いに問題あり。罪です。けれどもヤコブは、主なる神様から祝福される事を求めたのです！ウソは確かに悪い、罪です。けれども、もっと悪い罪は、主を求めないこと！

　　神様を求めないこと！主を愛さない事、神様よりも大事なものがある事です！（十戒）

　　エサウはウソはつかない人だったけれども、主に祝福される事を軽んじた。ヤコブはウソつきだけれども、主に祝福される事を求めた！主を求めていくなら、またイエス様の元に行くなら、どんな罪でも赦されるけれども、主を求めないなら赦されようがない。

　　勿論、これからヤコブは一生かけて、色んな痛い目に会いながら、そのゆがんだ罪の性格を矯正されていきます。神様はちゃんとヤコブを訓練し、教育して、祝福を受けるにふさわしい者へと造り変えようとなさいます。けれども、結果的に祝福されていきます。なぜならヤコブが祝福を求めたからです！

４．ご存知の通り、この直後、ヤコブは家にいられなくなって、親戚の伯父さんの家を訪ね、一人淋しく旅に出なければならなくなりました。まあ自業自得ですね。途中で夜になって、石を枕にして、泣きながら野宿をした時、夢の中で主なる神様がヤコブに語りかけられました。（28章10～15節）

　　“わたしは決してあなたを捨てず、あなたに語った事を行うであろう。”

　　父親を騙すような歪んだ性格、兄からも憎まれ、人から嫌われも、捨てられても文句は言えないような者なのに、主なる神様は「決してあなたを捨てない」と言われた！神様も、イエス様も、その人がどんなに罪深くても、ご自分の元に来る者を、ご自分を求める者を、決して見捨てないんですね！

　　私たちは大なり小なり、ヤコブのような者ではないでしょうか。　人格的にどこかしらイビツな、なかなか治らない罪の癖を持っている。確かに祝福を求めて、いつも祈っているけれども、案外、ずいぶんと身勝手な、求め方、祈り方をしているかも知れません。　「わたしの思いではなく、御心がなりますように」なんて祈りには、まだまだ程遠い求め方かも知れない。（どっちかというと、その逆の祈りをする。）　けれども、主はそんな私たちをも、決して捨てない。あなたと共にいて、確かに祝福する、と約束して下さるのです！“わたしは決してあなたを捨てず、あなたに語った事を行うであろう。”

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