2007年10月7日

創世記　14章　14〜16節

　　　　　 　　　　　　　　　　　　 ＜　身内のものをすくうために ＞

「彼は・・・身内の者ロトとその財産および女たちと民とを取り返した。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（創世記　14章16節）


１．アブラムさんは真の神様に「アブラムよ、あなたは故郷を離れて、わたしが示す地に行きなさい」と言われて、真の神様を信じて、そのお言葉に従ってカナンの地に行きました。その時に、甥のロトさんもアブラムおじさんと一緒にカナンの地について来ました。このロトさんも一応、本当の神様を信じる心があったんですね。だからアブラムさんと一緒に来たんだけれども、なんというか、とても危なっかしい人なんですね。一応、神様を信じてるけれども、お金とか金銀とかも大好き。夫婦そろって。だから、アブラムさんはロトさんの事がいつも心配でした。


２．ある時、こんな事がありました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【人形劇】

　　ロ　ト　　：「おじさん、私もあなたも財産や家畜が増え、この場所で一緒に暮らすには
　　　　　　　　　狭くなってきましたよ。この前なんか、羊飼い同士でケンカしてました。」

　　アブラム：「確かにそうだ。ならば、少し離れて暮らすとしよう。ロト、まずお前が
　　　　　　　　　どこでも好きな土地を選ぶがいい。」

　　ロ　ト　　：「そうですか。じゃあ、えーと…そうだ、あの湖の近くのソドムの町に住もう。
　　　　　　　　　あそこは水も緑も豊かだし、金とか銀もいっぱいあるらしいし。ムフフフ。」

　　アブラム：「いや、しかしロト、あの町の人たちはとても悪いそうだ。真の神様を
　　　　　　　　　恐れもせず、乱れた生活をし、また人とも争ってばかりの、危険な町だぞ。」

　　ロ　ト　　：「おじさん、私のお父さんでもないのに、私に指図しないで下さい。
　　　　　　　　　私はもう決めました。ソドムの町に行きます。おじさん、さよなら。」

　　アブラム：「ああ、行ってしまった…。心配だ。悪い事が起きなければいいが…」

　　（ところが、アブラムさんの心配どおり、大変な事が起きました。というのはロトさんが引っ越して来て住んでいたソドムの町と他の町とで戦争が起きたのです。なんとロトさんはその戦争に巻き込まれて、相手の敵の町に連れて行かれてしまいました。）

　　ロ　ト　　：「ムググ。俺、殺されるのかな。こんな事なら、おじさんの忠告を聞いて
　　　　　　　　　いればよかった。神様、助けて下さいっ。」

　　　　　　　　　　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

　　しもべ　：「ご主人様、甥のロトさんが戦争に巻き込まれて連れていかれてしまったそうです。」

　　アブラム：「なんだってっ。あーだから危険だと言ったのに･･･。そうだ、お前たち、
　　　　　　　　　しもべ達をスグに集めなさい。これからロトを助け出しに行きます！」

　　しもべ　：「えー、でも私たちは少ししか人数がいませんよ。ご主人様も私たちも
　　　　　　　　　逆に殺されてしまうかも知れませんよっ。」

　　アブラム：「身内の者が敵に捕まっているのに、放っておけるものかっ。それに、
　　　　　　　　　きっと主が守ってくださる！」

　　　　（そうしてアブラムはしもべ達を連れて、ロトを救出に行きました。）

　　アブラム：「そりゃー。ロトーっ、助けに来たぞーっ」

　　（そうしてアブラムさんはロトさんとその家族、財産までも、命がけで助け出しました。）


３．“彼は・・・身内の者ロトとその財産および女たちと民とを取り返した。”16節。それにしてもアブラムさん、スゴイですね。下手をすれば自分が死ぬかも知れないくらい危険だったんですけども、命をかけてロトさんを救いに行きました。それくらい身内である、家族であるロトさんの事を愛していたからだと思うんですね！

　　まるでイエス様の愛のようですね。イエス様は私たちが悪魔に捕まっているのを、命をかけて救ってくださったんですね。


　　私たちの家族や友達の中でも、「あの人、危なっかしいなあ。罪の方に、悪魔の方に行ってるなあ」という人がいるかも知れません。「このままだったら、あの人の人生どうなってしまうだろう。心配だ」と。家族や友達や、そういう身内の人を、私たちもアブラムさんのように必死になって、救い出そうとする、必至になってイエス様の救いを求める、そういう強い愛をもたせていただきたいと思います！



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