2007年6月24日

創世記　4章　1〜7節

　　　　　 　　　　　　　　　　 ＜　罪を治めるか、支配されるか ＞

「罪が門口に待ち伏せています。それはあなたを慕い求めますが、
　　あなたはそれを治めなければなりません。」　　　　（創世記　4章7節）


１．今日のテーマは「怒り」です。　この「怒り」というのも、一つの大きな罪の誘惑になるのです。別に「怒り」自体が罪ではありません。けれども、「怒り」という感情に支配されると、罪を犯してしまう危険が大いにあります。

　　なんでもそうなんです。結局、私達の心が、思いが何かによって支配されちゃう、満たされちゃうと、コントロールを失って罪を犯してしまう。前回のアダムとエバさんは、「善悪を知る木の実がおいしそう、美しい、どうしても食べたい。神様の言葉に背いてでも欲しい」という、欲の思いに支配されてしまった訳です。

　　お酒でも、それに支配されると理性を失います。結局、自分の心が何に支配されるか、満たされるか、それが行動に出てくると思います。


２．アダムさんとエバさんの間にカインとアベルという子どもが生まれました（1〜2節）。兄弟でも性格と才能は違いますから、兄のカインは畑仕事が好き、弟のアベルは羊を飼うのが好き。別にどっちが良い、悪いという事はありません。どっちもいいのです。

　　その二人が神様に献げものを、供え物をした。皆さん、今でもそうですが、神様っていうお方は、献げものをよーく注意して見ておられるんですね。別にその品物を見てる訳じゃない。献げる人の心をよーく見ておられるんですね。だから、私たちも心から献げているかどうか、よく気をつけないといけません。献金もそうですが、時間も、奉仕も。人と比べて、たとえ小さくても、惜しむ心でなく、嫌々でもなく、心から感謝して献げるなら、主は喜んで受け取って下さるでしょう。

　　なんせ、カインとアベルの献げる心を主はよーくご覧になった（3〜5節）。結果、弟アベルの献げものは受け入れられたけども、兄カインの献げものは受け入れられなかった。弟アベルは自分の飼っている羊の中で、「ういごと肥えたものとを持ってきた」（4節）とありますから、初もので一番いいものを神様に献げた。という事は、単純に考えれば、兄カインの方は真心から一番いい畑の産物を献げたのでは無かった、という事でしょう。


３．とにかく弟の献げものは喜ばれ、自分の献げものは喜ばれなかった（5節）。「大いに憤って、顔を伏せた」。ものすごい怒りが燃え上がった。けれども、顔は上げられない。神様の顔を見る事は出来ない。なぜなら、自分に否がある事、自分が献げものについて良くない思いを持っていた事を自覚していたから。でも、それでも腹が立ってしょうがない。そういう事ありませんか？自分が悪いのを分かっていても、腹が立つ。

　　私たちが「怒る。腹を立てる」という場合、怒ってる人間っていうのは一見、正しそうに見える、正当な理由があるから怒ってるように思うけれども、よーく考えるとそうでもない。むしろ、単に自分が気に入らないから怒ってる。自分の思い通りにならないから怒りをぶつけてる。そういう事も非常に多いんじゃないでしょうか？実は正義の怒りなんて、そうそう無い。あるいは、自分の罪を、悪い所を指摘されて、逆ギレする。

　　聖書には「人の怒り」について、よく出てきます。ヤコブ1章19，20節、「人はすべて、聞くに早く、語るにおそく、怒るにおそくあるべきである。人の怒りは、神の義を全うするものではないからである。」


４．この時、カインは神様に対して激しく怒り、また弟アベルを激しく怒った。じゃあ神様が何か間違った事をされたんだろうか？アベルはカインに何か悪い事をしたんだろうか？そうではない。カインが勝手に怒っているのです。

　　皆さんが、もし怒る事がある時、果たしてその怒りは正しいのでしょうか。心を静めて考えてみる必要があるかも知れません。また、私たちはしばしば神様に対して腹を立てたり、心に不満を持ちます。まるで「神様は不公平だ。正しい事をしていない。神様は私のことは愛してくれていない」とでも言うかのように。しかし本当にそうでしょうか。

　　どんな理由があったにせよ、怒りの炎を燃やし続けてはいけません。なぜなら、私たちが怒っている時には、そこに悪魔が付け入ってくる危険が高いからです。（エペソ4章26，27節）、「怒ることがあっても、罪を犯してはならない。憤ったままで、日が暮れるようであってはならない。また、悪魔に機会を与えてはいけない。」　「怒り」に支配される時、自分のコントロールを失う。もはや正しいとか正しくないとか何が原因で怒ってたのかさえ分かんなくなってしまう。　それこそ暴走してしまう。

　　（6〜7節）、“罪が門口に待ち伏せています。それはあなたを慕い求めますが、あなたはそれを治めなければなりません。”　罪っていうのは、また悪魔の誘惑っていうのは、いつでも私たちを待ち伏せています。私たちはそれを治めなければならない。カインは残念ながらそれを治めることが出来ませんでした。そして、怒りに支配されて、弟を殺してしまった。「怒り」っていうのは、人を傷つけるのです。そして復讐、復讐。

５．どうすれば、この「怒り」から来る誘惑を治める事が出来るのでしょうか？テモテへの第一の手紙2章8節にこうあります、「男は、怒ったり争ったりしないで、どんな場所でも、きよい手をあげて祈ってほしい。」

　　勿論、男性だけでなく女性もそうです。「怒り」がこみ上げ、「怒り」で心が支配されそうになる時、その所で（どんな場所でも） 深呼吸をするように心を静めて祈ることです！

　　「主よ、私の心に平安を与えて下さい。心が怒りに支配されそうですが、心がイエス様で支配されますように。聖霊によって治められますように」と。

　　毎日の様々な場面で、短く瞬間的に天を仰いで祈り、罪と悪魔の誘惑に勝利させていただきましょう！



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