2007年3月11日
使徒行伝 27章13〜26節
＜ 嵐の中の信仰 ＞
「だから、皆さん、元気を出しなさい。万事はわたしに告げられたとおりに
成って行くと、わたしは、神かけて信じている。」 （使徒行伝 27章25節）
１．さて、パウロさんは裁判を受けるためにローマに護送される事になった訳ですが、 すんなりローマに辿り着くのかというと、これがそうではなくて、文字通り大嵐に会う訳です。本当にパウロさんの人生って大変だなあと思います。でも、そんなの嵐のような人生の中で信仰を持ち、それを周りの人に証しできるなら、それはスゴイことですね。
２．さて27章1節からしばらく読んでみましょう、（8節まで）。「舟の進みがおそい」また「風がわたしたちの行く手をはばむ」。人生もなかなか順風満帆という訳には行かない事も多い。だいたいそうじゃないでしょうか？自分の思い通りにいかないのが人生。向かい風が吹いてくる。ちょっとずつしか進めない。
でも、かろうじて「良い港」に着いた。この「良き港」をイエス様に譬える事も出来るでしょう。人生の困難を通して、イエス様という「良き港」に辿り着いた。平安を得た。「すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとにきなさい。あなたがたを休ませてあげよう」。
さて、彼らはその「良き港」にまだ留まっているべきでした。しかし、パウロの忠告を無視し、先を急いで慌てて「良き港」を出てしまいました。（9〜12節）
３．最初だけ調子良さそうに見えた。ところが案の定、大嵐になってしまった。 （13〜20節）乗り物って何でもそうですが、自然には逆らえない。もっと言うなら、神様には逆らえない。舟なんか特にそうでしょう。風と波に流されるまま。
でも、ある意味、人生ってうのは舟の旅に似ています。何度も言いますが、本当に思う通りにならない。波風が穏やかな時は、ある程度自分の力で思い通りいけるでしょう。舵やオールや帆を使って。でも嵐が来たら、そんなものは何の役にも立たない。そして、今まで大事そうに持っていた積荷も、海に捨てないといけない。
ましてや、この時、「幾日ものあいだ、太陽も星も見えず、暴風は激しく吹きすさぶので、わたしたちの助かる最期の望みもなくなった」。今の船と違って、当時は方角を知るには太陽とか星の位置を見て知るというのが唯一の手段でした。それが見えないとなったら、もはや自分たちが今どこにいるのかも分からないし、どっちに行けばいいかも分からない。もはや何の頼みも無い。本当に手も足も出ない。何の望みも無い。絶望。疲れ果てた。でも、そういう状態の時こそ、信仰を握る事です！
４．（21〜26節） 舟に乗っている人達、皆が絶望して、もうどうせ死ぬんだと諦めていた時、 勿論、パウロさんも相当疲れていた筈ですが、パウロさんはその中で「大丈夫です」という事を言いました。舟は失われるけども、誰一人、命は失いません、と。
こんな絶望的な状態で、なんでそんな事、確信に満ちたように言えるのか。
なぜなら、それは神を信じているから！23節「わたしが仕え、また拝んでいる神」。私は真の神様を信じています、真の神様を礼拝しています、真の神様に仕えています。その神様が「大丈夫だと言っておられましたから。私に『恐れるな』と言われていますから、だから大丈夫です！」と（24節）。
「だから、皆さん、元気を出しなさい。万事はわたしに告げられたとおりに成って行くと、わたしは、神かけて（神によって）信じている。」私は神を信じているのです、と。
その舟に乗っている人で、誰も真の神様を信じていない。だからおじ惑っている。その中で、同じ大変な中に置かれているけれども、「私は信じています。私は信仰を持っています。私の礼拝している真の神様は、必ずこの困難の嵐を乗り越えさせて下さるでしょう。私は父なる神様を信頼しています！」もし、そういう風に言うことが出来たら、スゴイ証しです。「あの人がこんな大変な状況の中でしっかりしているのは、あの人が真の神を信じているからなのか！」
５．聖書には舟と嵐の話がよく出てきます。福音書を見るならば、イエス様が弟子たちと一緒に舟に乗っていて、嵐に会った事が出てきます。ところがイエス様はその嵐の中で眠っている。「わたしたちは死にそうです」と弟子たちが叫ぶと、イエス様は風と海を静まらせた。そして言われた「なぜこわがるのか。信仰の薄い者たちよ」と。
信仰、それは自分の思い通りになるという信仰ではない。父なる神様に対する信頼、またどんな中でもイエス様が共にいて下さるという信頼！どんな大変な中にあっても、必ず神様の守りがその中にあります！かなり大変な思いをするかも知れないけれども、それも全部神様の守りの御手の中で起きている事。やがて必ず、目的地に辿り着く！
目的を果すまでは、絶対に守られる！色々あるけど、大丈夫だ、という信仰！パウロはまたそれを今までの経験でも知っていました。（33〜44節）
皆さん、願わくは揺るがない信仰を持たせて頂きたい！いえ、イエス様がその信仰を持たせてくれるでしょう。パウロさんも何度も失望しそうになりながら、イエス様から「恐れるな」「勇気を出しなさい」と何度も励まされて、信仰を強くさせられたのです！困難な時に、自分の信仰で人をも元気にしてあげられるような信仰を持たせていただきましょう！（23〜25節）
このペ−ジのTOPへ 前週へ 翌週へ 一覧表へ戻る