2006年12月17日

イザヤ書　40章27〜31節

　　　　　 　　　　　　　　　 ＜　人間の限界を知り、全能の主を待ち望む ＞

「主はとこしえの神、地の果ての創造者であって、弱ることなく、
　　また疲れることなく、その知恵ははかりがたい。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（イザヤ書　40章28節）


１．先週、うちの父が教会の修理に来てくれました。　でも、普通は誰でももう大きくなったら親に頼りませんよね。子供の時なら頼るけれども、もう自分も大人なんだし、たいがいの事は自分で出来る訳ですから。そう思って、ずっと「大丈夫、大丈夫。自分で出来るから」と断ってきたのです。

　　まーでもそうは言ってもやっぱり自分では無理な事がある訳ですね。多少の事は自分で出来ても、素人の出来る範囲と、玄人（プロ）の出来る事は違う訳です。電気の事となったら、もう私には出来ません。そこで元、大工でもあり、電気工事屋でもある父に頼む事になりまして、そして、してもらったらスグに出来る訳ですね。


２．何が言いたいかと言うと、私たちも父なる神様に対して、そういう事がよくあるんじゃないでしょうか。「大丈夫です。自分で出来ますから。自分で頑張りますから。神様に頼らなくても、イエス様にお願いしなくても、あまり祈らなくても、なんとかなります。おかまいなく。」もう私は大人なんだから、と思って、神様にも頼らない。

　　だから子供は素直に神様を信じます。けれども、忘れないで頂きたい、人間は何歳になったって、父なる神様の前には子供なんです！たとえ百歳になろうが、長い人生経験と知識を積んだとしても、神様の前にはいつまでも子供、赤子です！だから遠慮する事なく、神様により頼めばいいんですね！「自分は大丈夫だ」と思ってる所に人間の傲慢という罪があります。

　　30節を見るならば、「年若い者も弱り、かつ疲れ、壮年の者も疲れはてて倒れる。」

　　若い時というのは元気がある、勢いがある。壮年の時も働きざかりだ。けれども皆さん、人間の限界を知る、己の限界を知る、という事は大事なことです。

　　私は、人間っていうのは確かにスゴイなあと思うんです。かなりスゴイことが出来る。底力もある。ねばり強さもある。しかし、忘れてはいけないのは、どんな人間が強く、賢く、素晴らしくても、人間は人間であって、神ではない、という事、そして神にはなれない、という事です！（悪魔は「神のようになれますよ」と誘惑するけれども。）

　　皆さん、自分の可能性を信じるのも大事かも知れませんが、自分を過信してはいけません。自分の弱さを知る。体にしても、自分では大丈夫と思っていても、確実にダメージは蓄積される。無理が続けば、やがて壊れる。心もそうです。私は大丈夫、私は精神的に強い方だと思っていても、精神というものもやはり耐えれる許容量が決まっています。電気でも使いすぎたらブレーカーが落ちるように、受け止められるストレスに限界がある。


３．「頑張る」という言葉があります。今、多くの人が頑張ってる。ある意味、必要な事だと思います。けれども、よく言うように「頑張る」という日本語は「我を張る」という言葉から来ている。我を張る、つまり自分の思いを通したい、自分の願いをつらぬきたい、自分の意地を、あるいは考えを捨てられない、あれもこれもどれも捨てられない。それは場合によっては「心配」という事かも知れない。将来の心配、家族の心配、子供の心配。たとえば子供の将来のためにはアレもしておいた方がいい、これも習わせておいた方がいい。貯金もいっぱい必要だ。（貯金って、いったいどれくらい貯めておけば、安心できるもんなんでしょうね？）

　　そんな風に「頑張ってる」事が、我を張る、自分の思いを通すために疲れ果てているとしたら…。いえ、そういう訳では無かったとしても、神様に頼らないで自分で何とかしようとして、疲れ果てているとしたらどうでしょう…。


４．神様は私たちに、人間の限界を教えようとされるお方です。そして、遜って全能の神様により頼ませようとなさる方です。

　　28節。人間には限界がある。でも神様には限界が無い。人間には弱さがあるけども、神には弱さが無い。人は疲れるけれども、神は疲れない。　そして、人間の知恵や考えには限界があるけれども、神の知恵ははかりがたい。

　　人間の、自分自身の限界を認め、そして主なる神様の無限、全知全能を認めること。

　　そしてその神様の前にひれ伏すこと、そして自分で自分の人生を何とかしようとするのではなく、主により頼むこと、お願いすること、明け渡すこと、お任せすることが重要です！

　　そのような人に、神様はご自分の力を、惜しみなく与えて下さるのです！29節。

　　自分でなんとかしようと思ってる人には、神様は力を与えて下さいません。だって、神様により頼まないんですから。31節「主を待ち望む者は　新たなる力を得、わしのように翼をはって、のぼることができる。」

　　本当にスゴイことが出来る人っていうのは、自分の限界の力を出せる人ではなくて、（それは限界どまりな訳ですから）、神様に力を頂いて、自分の力を超えた働きをする人、させてもらう人だと思います！


５．自分の力を超えた事、自分にはどうしようも出来ない事がたくさあるでしょう。それを自分でなんとかしよう、なんとかなるだろうと思わないで、主に「助けて下さい。私には出来ません。お願いします。お任せしますっ」とへりくだって祈り、主を待ち望むことです！人には出来ないことが、父なる神様には出来るからです！27〜31節。



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