2006年11月19日

ヨハネによる福音書　4章7〜14節

　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＜　７人目の主人 ＞

「わたしが与える水を飲む者は、いつまでも、かわくことがないばかりか、
　わたしが与える水は、その人のうちで泉となり、永遠の命に至る水が、
　わきあがるであろう。」　　　　　　　　　　　　　　　　（ヨハネによる福音書　4章14節）



１．人間っていうのは、誰でもいつも心を満たすものを求めていると思います。ある人が言いました、「人間の心には大きな穴が空いているのだ」と。穴が空いてるもんですから、なんか心がスースー寒かったり、あるいは心のお腹がすいてるような空腹感のような空虚感がある。だから、その心の空腹を満たそうと思って、色々なものを求めます。けれども、どうでしょう。一時的に、しばらくは楽しい気分にさせるものはあっても、本当に心を満ち足らせるものは無いんじゃないでしょうか。


２．今日の箇所に出てくるサマリヤのある女性も、心にスースー風が通るような淋しさ、虚しさを抱えていた。その心を満たすものを長い間ずっと求めてきた。この女性の場合、具体的にそれは男性でした。人間、やっぱり何といっても愛されたい、愛情が欲しい、いつも誰かに一緒にいて欲しいという願いがあるでしょう。この女性も、人一倍、孤独な寂しい女性だったのかも知れません。愛情に飢えていた。極端に言えば、誰でもいいから私と一緒にいて欲しい、という思いだったかも知れません。

　　そして結婚したけれども、上手くいかなかった。恐らく、愛を与え合う関係というより、相手の愛を奪い合う関係だったのでないでしょうか。「私を愛して、私を愛して・・・」と愛を求められるばかりだったらどうでしょうか。「俺の方こそ大事にして欲しいっ」と思い、だんだん相手の事がうっとおしくなるでしょう。

　　そんな訳で関係が壊れて離婚した。けれども、やはり一人でいるのは寂しいので、また別の相手を探す。また壊れる。このサマリヤの女性は恐らくそういう事の繰り返しをしていたのだろうと思います。相変わらず、心は満たされないままだった。


３．さて、そんなこの女性とイエス様が出会いました。5〜10節。イエス様はこの女性に水の話をきっかけにしながら、喉の渇きをいやす水ではなく、心の渇き、魂の渇きをいやす水について、話をしようとされました。結論を先に言うと、このイエス様ご自身が人間の魂の渇きを満たす、「生ける水」なんですね！イエス様はその事に気付かせようとなさいました。10節。「神の賜物」それは父なる神様が私たちに賜わった、御子イエス様のこと！今、目の前にいるわたしが「神の賜物」「生ける水」なんだよ、と。

　　でも、まだ女性は気付きません。11〜14節。　この井戸の水というのは、この世を象徴してると思います。井戸水というのは、まさに地面の地下水です。まさにこの地下水のように、この世から汲みだすもの、この世から得られるものは、飲んでも飲んでもまた心が渇く。けれどもイエス様は地下水ではない。この世の水ではない。天から来られた生ける水、神の国から来られた天の水！この天からの水だけが、人の魂の渇きを満たすもの！だから、この神の御子イエス様を心に受け入れる者は、魂が満たされていくのです！13、14節。


４．この女性は、まだよく分からない。15節。そこでイエス様は更に気付かせるために、こういわれました、16〜19節。1章でもそういう事がありましたが、今回もそうです。「この方は、私の事を何でも知っておられる。全てお見通しだっ」。

　　イエス様は、あなたの心の一番深い部分をよく知っておられます！一番隠している、あなたの魂の渇き、魂の必要、あなたにイエス様が必要なことを知っておられます！

　　あなたの心は、イエス様でしか満たされない！イエス様以外の何ものでも、あなたの心を満たす事はできないのです！

　　私たちはついつい遠回りをしてしまうのです。もしかしたら、自分の心を満たすものはイエス様しかないと頭で分かっていても、ついついイエス様以外のもので満たそうと遠回りをしてしまう。（クリスチャンであっても。）

　　この女性は5人の夫と結婚し、離婚してきた。そして現在６人目の男性と同棲中。けれども、誰も心を満たす事は無かった。しかし今、７人目の主人に出会った。それは神の子イエス様！イエス様が、彼女の魂を満たす、７人目にして真の主人！


５．20節以降を見ると、礼拝の話になっています。礼拝というのは場所が問題じゃない。形が問題じゃない。礼拝とは、神様との心と心の交わりだ。イエス様を信じ、そしてイエス様と通じて、父なる神様を心から礼拝する時に、本当に魂が満たされる！21〜24節。25〜26節。

　　この後、この女性が町の人達に、イエス様に出合った事を伝えました。そして町の人達は自分で直接イエス様に会いに行きました。その時このように言いました、42節。

　　私も皆さんに願うのは、皆さんが自分自身で直接、イエス様と親しく話をして頂きたいという事です！イエス様とは、一対一で話さなければなりません。イエス様がサマリヤの女性と一対一で話されたように、イエス様はあなたと一対一で話したいと願っておられます！もしかしたら、まだちゃんとイエス様と一対一で話をされていない方、それを逃げてこられた方もいるでしょう。イエス様を自分の人生の主人として受け入れるというのは、イエス様とあなたとの個人的な決断です！どうぞ一刻も早く、イエス様とちゃんとお話をなさって下さい。



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