2006年10月15日

ヨハネによる福音書　3章16〜21節

　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＜　愛　いりますか？ ＞

「神はそのひとり子を賜ったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を
　信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ヨハネによる福音書　3章16節）



１．さて、今日の題に＜愛　いりますか？＞と付けました。自分の心の中で、この質問に答えてみて頂きたいと思います。愛は要りますか、要りませんか？
　　家内に聞きましたら、「愛のいらない人なんている訳ないじゃないのっ」と言いました。

　　まあ確かにそうだろうと思います。　人間の体に空気や水や食べ物が必要なように、人間の心や魂には、愛が、愛されるという事が、絶対に必要でしょう。もし、全く食事も水も空気さえも要らない、と拒否するならば、それは死ぬ事を選んでるっていう事ですよね。

　　体にとっての空気、水、食べ物以上に、人間の心や魂が生きるために、愛が絶対に必要なものだとするならば、愛を受ける事は生きることを意味し、愛を拒否する事は心と魂が死ぬ事を意味するんじゃないでしょうか？


２．今日の御言の箇所、ヨハネ３章１６節というのは、聖書全体の内容・メッセージを一言で言い表していると言われる御言です。（16節前半）。

　　「愛」とは何でしょう？　「愛」っていうのは、まず相手の存在を大切に思うという事だと思います。高価で尊い、他に代わりのいない、失われてはならない、つまり絶対にいなければならない存在だと思う事、それが「愛」。

　　そして、相手をそのように大切な存在だと思う時に、その愛は必ず「与える」という形であらわれます。何かを与えようとする。自分がもっているもの、時間、労力、具体的なプレゼント。勿論、誰に何をあげてもいいという訳ではなく、愛はまた、相手に必要なものを一生懸命考えて、与えるでしょう。


３．人間同士でも、そういう愛のやりとりがなされる時に、生きる元気が与えられるというか、たとえそれが小さな愛でも、愛は人を元気にさせるものだと思います。逆に、それがなくて、「自分は誰からも愛されていない。大事に思われていない。忘れられている」と思うと、生きる元気が弱くなってしまうでしょう。

　　「愛」というのはそのように、人間が生きるために必ず必要なものでしょう。

　　さて、この福音書を書いたヨハネさんが手紙も書いてるんですが、ヨハネの第一の手紙の4章7節に「愛は、神から出たものなのである」と言っています。「神は愛である」と。

　　つまり、この人間が生きるのに必要な「愛」というものの出どころ、源は、人間ではなくて、「神」だ！愛の大元の出所は、造り主なる天の父なる神様である、というのです！


４．その神様が、3章16節、「そのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。」
　　愛の大本である神様、私たち人間をお造りになった神様が、この世の私たちを愛して下さっている！それは私たち人間が生きるため。愛が無ければ死んでしまうのですから。

　　そして、さっきも言いましたが、愛というのは必ず「与える」という形で表れます。

　　エレミヤ書の31章3節には「わたしは限りなき愛をもってあなたを愛している」とありますが、その神様の限りない愛は、とにかくあらゆる良いものを私たち人間に与えたいと願われて、この自然や広い宇宙さえ、私たち人間のために与えて下さったのです。

　　でも神様の限りない愛は、そんなもんじゃない。神様の限りない愛は、ついに、最大に大切なもの、「そのひとり子」つまり神の御子イエス様を私たちに与える、という行動に表れたのです！

　　これをよーく考えると気が遠くなりますよ！神学校にいる時に、夜、屋上に上がって星を見ながら考えました。この無限の宇宙をさえ私たち人間のために与えて下さってると考えただけで、「なぜそんなに愛して下さるのか」と圧倒されましたが、宇宙どころでなく、神の子のイエス様を私たちに与えて下さるという！なぜ、そこまで私たちを愛されるんですか、と思うと本当に気が遠くなる思いです！

　　しかも、私たちは父なる神様の前に出来のいい息子、娘ではない。私たちがいい子だと言うなら、まだ分からんでもない。けれども、むしろ生みの親である神様を悲しませてばかりの、罪で心の汚れたドラ息子、ドラ娘です。捨てられても仕方無い。にも関わらず、罪を全くぬぐいさるために、神の子イエス様を身代わりに十字架につけて下さった！


５．とにかく、この神様の限りない愛が、イエス様を私たちに与えて下さったという事の中に、詰まっている、凝縮されてる訳です！神様の全ての愛が、このイエス様という贈りもの中に込められている、という事です！

　　という事は、このイエス様という贈りものを、もし私たちが拒むなら、拒否するなら、神様の全ての愛を拒否する、神様の愛は要らないって、言う事です。

　　最初に聞きました、「愛は要りますか、要りませんか」と。愛が無ければ人は生きられない、愛の要らない人などいない、というなら、愛の出どころである神様の愛、その愛の全てが込められた、イエス様というお方を、受け入れますか、拒絶しますか。要りますか、要りませんか？！一人一人、神様に対して、ちゃんと返事をしなければなりません。

　　愛の贈りもの、イエス様を受け取るなら、生きることができる！永遠の命が与えられのです！けれども、拒絶するなら、滅びを自分で選んだ事になります。イエス様を拒む理由が何かあるでしょうか？

　　　“神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。”



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