2006年9月03日

使徒行伝　15章36〜41節

　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　 ＜　マルコ、もう一度 ＞

「マルコを連れて、一緒にきなさい。
　　彼はわたしの務めのために役に立つから。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（テモテへの第二の手紙　4章11節）


１．マルコくん（ﾍﾟﾝｷﾞﾝ）はわりと豊かな家の子でした。家も大きかったので、イエス様 や弟子たちがよく集まって、お祈り会をしたりしました。

　　でもね、マルコくんはちょっと臆病というか、恐がりな子でした。イエス様が十字架に掛けられる時も、布をかぶって、こっそり着いていこうとしました。


　　マルコ　：「イエス様は一体どうなってしまうんだろう。ついて行きたいけど、
　　　　　　　　　恐いなあ。そうだ、これならバレないだろう。」　　…けれども、途中で…

　　人々　　：「お前、イエスの仲間じゃないのかっ。捕まえてやるっ」

　　マルコ　：「ワー、バレたー」　…と、裸で逃げていったそうです。…


２．さて、こんな事もありました。使徒行伝の時代になって、パウロさんとバルナバさんがイエス様のことを伝えに、伝道旅行に行った時、マルコくんも一緒について行きました。実はマルコくんはバルナバさんのいとこなんです。


　　パウロ　：「さあ、着いた。伝道しに行こう。」　…ところがマルコくんは、…

　　マルコ　：（ここまで着いてきたけど、やっぱり恐いなあ。この前も、恐ろしい魔術師
　　　　　　　　が邪魔してきたし…。やっぱりボクには無理だっ。）
　　　　　　　　「ごめんなさい。ボク、家に帰らせてもらいますっ。」

　　パ＆バ　：「えっ、なんだって。」「どうしたんだ、マルコっ。」


３．そうやってマルコくんは途中で帰ってしまって、パウロさんとバルナバさんだけで伝道旅行を続け、そして帰ってきました。そしてしばらくしてから、２回目の伝道旅行に行く事になりました。

　　パウロ　：「さあ、バルナバさん。そろそろ、2回目の伝道旅行に出発しよう。」

　　バルナバ：「そうですね。」「マルコ、君ももう一度、一緒に着てくれないか？」

　　マルコ　：「え、いいのかい？　一緒に行っても。」

　　パウロ　：「おいおい、待ってくれ。私は反対だ。彼はこの前の時、途中で恐れて
　　　　　　　　　帰ってしまったじゃないか。伝道は命がけなんだ。覚悟の出来てない
　　　　　　　　　者を連れて行くべきじゃないよ。」

　　バルナバ：「まあ、そう言わないで。もう一度、彼にチャンスをあげようよ。」

　　パ＆バ　：「いや、ダメだ。」「そう言わずに。」「ダメ。」「チャンスを。」

　　バルナバ：「もういい、分かったよ。ボクはマルコを連れて、君とは別の道から行こう。」

　　そんな風に、パウロさんは「アイツは役に立たない」と思ったけれども、バルナバさんはマルコくんにチャンスを与えて、一緒に色んな伝道のお手伝いをさせました。
　　でも、そのお陰で、マルコくんは少しずつ成長して、信仰も心も強くなってきて、色んなお手伝いが出来るようになったと思います。


４．10年ぐらいたった時、パウロさんはローマで、迫害で牢屋に入れられていました。

　　パウロ　：「私も歳をとった。近頃は目もだいぶ悪くなってきた。手紙を書くのも大変だ。
　　　　　　　　　色々と手伝ってくれる人が必要だが、宛てにしてた人達は私を見捨てて
　　　　　　　　　行ってしまった。誰か、私を手伝ってくれる人はいないだろうか…。
　　　　　　　　　そうだ、マルコに来てもらおう！バルナバさんの話では、彼は立派に成長し、
　　　　　　　　　忠実に奉仕をしてくれるそうだ。よし手紙を書こう。
　　　　　　　　『テモテへ…マルコを連れて、一緒にきなさい。彼はわたしの務めのため
　　　　　　　　　に役に立つから。』」

　　そうして、マルコくんは歳をとったパウロさんのお手伝いをして、役にたったんですね！

　　それだけではありません。マルコくんはペテロさんのお手伝いもして、そして、マルコによる福音書を書いたんですね！


５．最初から、信仰の強いクリスチャンはあまりいないと思います。最初、「イエス様についていくぞっ。従っていくぞっ」とか「イエス様のお手伝いをするぞっ」って思っても、途中で挫けてしまう事もよくあると思います。「ボクには無理だっ。ボクは意志も弱いし、臆病だし」。

　　でも、イエス様は私たちが何回失敗しても、挫けても、「ダメだ、お前は」とは言わないで、もう一度やり直すチャンスを与えて下さるんですね！何回でも「わたしに従ってきなさい。お前はわたしの役に立つ」って言って下さるんですね！

　　聖書を見ると実はそんな人ばっかりです。皆、何回も挫けたり、失敗したり。でも、神様は見捨てないで、声をかけて下さるんです。９月、もう一度新しい思いで、イエス様についていきましょう！


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