2005年11月13日

ヨシュア記　22章10〜12節

　　　　　　　　　       　　　　　　　＜ 足並みをそろえて ＞　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　  
「信じた者の群れは、心を一つにし思いを一つにして、だれひとりその
　持ち物を自分のものだと主張する者がなく、いっさいの物を共有にしていた。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（使徒行伝4章32節）



１．この時のイスラエル１２部族の足並みは揃っていたのかというと、そうでもなく、足並みを乱す部族がありました。ルベン族とガド族とマナセ族の半分、つまり２部族半がいつもややこしい事を言いました。民数記３２章をお開き下さい。
　　この時は「これから皆で思いを一つにしてヨルダン川を渡ってカナンの地に入っていこう」という時でしたけれども、このルベン族とガド族が勝手な事を言い出したんです、１〜５節。「私たちの部族はヨルダン川を渡って行きたくないです。わざわざカナンの地に入らなくても、私たちのもつ多くの家畜のためにはここが最適です。私たちは皆と一緒に行きません。ヨルダン川のこっちで結構です」と。自分たちの都合ばっかり考え、自己中心的な事を言い出しました。

　　（６〜９節）「何を言い出すのか、お前たちだけ戦わないつもりかっ」とモーセが言うと、彼らは「イエイエ、戦いにはちゃんと参加します。家族と家畜はここに残しておき、戦いにはちゃんと最後まで参加しますから」と（１６〜２７節 ）。神様が与えようとしている土地よりも、自分たちの選んだ土地の方が自分や家族のために良いと考えた。目先のことに心を奪われました。「本当にそっちでいいの？そこに留まっていて本当に満足なの？」と、言いたくなります。


２．さて、そんな訳で彼らも戦いには参加して、そして戦いも終わり、「義務は果たしましたので、ではサヨウナラ、私たちは川の向こうに帰りますー」と。そこで今日のヨシュア記２２章に戻ります。７〜12節。この２部族半が帰った後、またややこしい事をしてるんです。ヨルダン川の岸辺に大きな大きな祭壇を建てた。西側のカナンの地にいるイスラエル人たちは驚きました。「なんだ、あの大きな祭壇は。あいつら偶像礼拝をするつもりかっ。このままではイスラエル全体に神様の怒りが下るぞ。とんでもない事をしてくれた。あいつらを滅ぼさないといけないっ」。（１５〜２０節）

　　そうしたら、この２部族半の人たちは「違います、誤解しないで下さいっ。これは偶像礼拝のために作ったんではありません。あなたがたと私たちの間には川一本、隔たっているので、子供たちが将来、イスラエルの神様と自分たちは関係ないと思うかも知れません。そうならないために、これはあなたがたと私たちをつなぐ印、記念碑みたいなつもりなんです」と弁明しました。（２１〜２９節）

　　その言い分を聞いて、西側の人たちは一応納得し、剣をさやに収めた訳ですが、それにしても紛らわしい、誤解を招くような人騒がせな話です。そんなややこしい事をするくらいなら、はなからヨルダン川のこっち側に一緒に来てれば良かった訳ですね。そうすれば一緒に礼拝できるし、同じ信仰の歩みが出来る訳ですから！
　　神様に従うよりも、自分の都合や財産の事を考えて、歩みを合わせないのでなかなか足並みが揃わない。


３．同じ父なる神様を信じ、イエス様を信じていても、思いが一つになるっていうのはなかなか簡単な事ではありません。なぜなら、私たちはどうしても、神様の御心より、教会の事より、人の事より、まず自分、自分の思い、自分の都合を優先させ易いからです。

　　しかし、使徒行伝４：３２をご覧下さい。ここには見事な教会の一致があります。聖霊様によって思いが一つとされるなら、教会の一致は夢物語ではなく、実現していくのです。
　　神様と自分との一致、そして教会の一致、これは簡単な事ではありません。けれども、それを成し遂げられる主に祈り、それを目指して共に進んでまいりましょう！！！



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