2005年10月16日

マルコによる福音書　12章28〜34節

　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 一番目、二番目に大切なこと ＞　

「心をつくし、精神をつくし、思いをつくし、力をつくして、主なるあなたの神を愛せよ。」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（マルコによる福音書12章30節）

「自分を愛するようにあなたの隣り人を愛せよ。」
　　　　　　　　　　　　　　　（マルコによる福音書12章31節）


１．イエス様は二つのことを言われました。「神を愛することと、人を愛すること」。一般的にも、愛は大事だとか、人を愛することが一番大事なことだ、と言いますよね。ヒューマニズムというか。　それはその通りなんですけども、正確に言うと、それは一番ではなくて、二番目に大事なことなんです！　一番は何か、それは神を愛すること！この順番が非常に大事！一番なしに二番はありえないのです。


２．まず神様を愛すること！　でもハッキリ言って、神様を愛しなさいって言っても、ぜんぜんピンと来ないと思うんです。とらえどころがないような気がする。

　　そもそも「愛する」って何でしょう？　色々言い方はあるでしょうが、「愛する」って事は、まずはその人の存在を認める事から始まるでしょう。愛すべき対象を、まず認識して見ること！（「認める」の反対は「認めない」こと。存在を無視すること。）

　　２９節。昔も今もそうですが、神様って言っても、何の神か、どの神かよく分からん。あまりにも偶像が多くて。いるのかいないのかも分からん。だから神様を愛することの出発点は、まず神様の存在をハッキリ認めること！神様はおられる！

　　そして本当の神様は、やたら何人もいません、「ただひとり」唯一である！！！ まず、そこからですね。天地宇宙を造られた創造者なる、ただひとりの本当の神様、そして、あなたを子供のように限りなく愛して造られた、魂の生みの親であるこの父なる神様を、まず認めなさいっ、という事です。生みの親が何人もいる訳ないですよね。

３．そして３０節。一言で言えば、全心全霊で真の神様を愛しなさい！魂を尽くして、知性や理性や、感情を尽くし、そして力を尽くして、具体的に行動して、とにかく自分の全部をもって、１００％の思いで、神様を愛しなさい！

　　それが一番、大事な戒め、教え。そして神様の一番の願い、神様が私たち人間に一番願っておられる事だというんです！！！ 他のどんな事に、私たちが心や思いや力を使うよりも、神様に思いを向けて愛しなさい！実はそれが人間にとって一番大事な事だというのです！！！ 一番、人間らしい事、人間の本来のあるべき姿なんですね！

　　案外、私たちは一時的なものに心を使っちゃいますね。過ぎ去っていくものに。だから、ふと気が付くと心が空しくなる。夢中になってる時は分かりませんが。でも神様に心を向けている時は、確かに心が豊かになるというか、平安になるというか、幸せになります！　それが人間の本来の状態だからです！　　神様と１００％の思いで愛し合う事が、人間の本来の状態なんですね！


４．そして次に３１節。神様に心を向けますと、自分が神様に愛されている事がだんだん分かってきます。神様にとったら、こんな私も本当にかけがえのない存在として造られて愛されているんだ、と。　そうしますと、それは自分だけではなく、他の人も、同じように神様にとって大事な存在のはずだ、そう思えて
　　くる。　そうすると、今まで他の人には無関心だったのが、無関心ではいられなくなってきます！今までは自分の事しか考えられなかった。自分を愛する、自分を大事にする、自分の都合を考えるしかできなかった、　人の事なんか構ってられなかったのが、人の事を思えるようになってくる。お祈りも、今まで
　　は自分の事を祈るだけだったのが、隣り人の事も祈る思いになってくるのです。神様からそのような愛が与えられてくるのです！これらが最も大事な二つの教えです！




　　　　　 このペ−ジのTOPへ　　　　　前週へ　　　　　翌週へ　　　　　一覧表へ戻る