（１）聖書は神様のみことばです

　聖書は世界中で最もよく売れ続けている本です。これまで本当に多くの人達が、聖書を読むことによって、その人生、生き方が大きく変えられて来ました。人に感化を与えたり、ためになる本は世の中にいっぱいあるでしょうが、その人の魂・心そのものを造り変える本は聖書だけです。　なぜなら聖書は神様の霊感を受けて書かれた本だからです。（中心聖句）

　人間の心には誰でも生まれながらに、神様を求める心（宗教心）があります。けれども人間の側からは神様のことをよく知ることは出来ないのです。しかし真の神様は、ご自分の側からご自分のことを教えて下さろうとしています。このことを「啓示」と言います。

　啓示には二種類あります。一つは神様がお造りになった自然や（詩篇19：1）、人間の良心を通して現される（ローマ2：15）「一般啓示」です。これらによって人間は神様の存在と心（善悪の判断）をもたれる事を少し知ることができますが、充分ではありません。

　そこで神様はご自分のことをよりハッキリと知らせるために「特別啓示」を与えて下さいました。それは、神の御子イエス・キリストを天から地上に遣わして下さったことと（ヨハネ1：18、ヘブル1：1～3）、そしてこの聖書を与えて下さったことです。

　勿論、筆をとって聖書の言葉を書き記したのは人間ですが、その人間を用いて聖書を書かせたのは神様なのです。（中心聖句参照）　「証拠は？」と聞かれるかも知れません。それはご自分で聖書を読んで確かめて頂くしかありません。が、一つお話しますと、聖書は全部で６６巻の書物から出来ています。それぞれを書いた人達は、王様から漁師まで実にいろんな人がおり、一番最初の「創世記（この世の始まりについて）」が書かれた頃と、最後の「ヨハネの黙示録（この世の終りについて）」が書かれた頃では１５００年間ぐらいの間があるので、お互いに内容の打合せなど出来るはずもありません。そんな著者も時代も違って書かれた６６巻もの書物を一冊にまとめたところで、バラバラの内容になるのが当然と思われます。しかし聖書６６巻の内容は、見事に統一されおり、それぞれがお互いを補い合いつつ、一つの目的をもった書物として完璧にまとめられているのです。それは、お一人の真の神様が、彼らを通して聖書をお書きになられた証拠と言えるでしょう。

　神様の霊感を受けた人によって書かれたからこそ、聖書は読む人の魂・心を造り変えることの出来る本なのです。

（２）聖書の内容

　では、この聖書にはどのようなことが語られているのでしょうか。一言で言うのは難しいですが、そこには三つの問いと答えが語られていると言えるでしょう。　すなわち、
　　①人はなぜ生まれたのか。
　　②人は何のために生きているのか。
　　③人は死んだらどこへ行くのか。
という三つの問いです。

　　そしてその答えのために聖書は三つのことを伝えています。
　　①『真の神様』について。
　　②『人間の罪』について。
　　③『救いの道』について。
です。
　　これらのことについて、これからこの聖書入門クラスを通して一つ一つお伝えしていきたいと思います。

（３）旧約と新約

　ところで、６６巻の聖書は、前半３９巻の旧約聖書と後半２７巻の新約聖書から成っているのですが、旧約と新約、どのように内容が違うのでしょうか。

　先程、聖書は「救いの道」について語られていると言いましたが、その「救いの道」に関係するのが「救い主イエス・キリスト」です。イエス・キリストは今から約２０００年前、紀元０年にこの地上に来られました。

　旧約聖書はキリストが来られる前に書かれたもので「救い主がやがて来られますよ」と言い、新約はキリストが来られてから書かれたもので「救い主は確かに来られました」と言っているのです。

　聖書を読むということは、実は聖書全体を通して伝えられている、この「救い主イエス・キリスト」に出会うことに他なりません。（中心聖句参照）

　多くの人が、聖書を開いて少し読んでも、このイエス・キリストに出会う前に読むのを止めてしまうのは、とても惜しいことです。どうか、あなたもこの聖書が伝えようとしている救い主イエス様に心で出会うまで、根気よく、あせらず聖書を読んでいって欲しいと思います。

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