2024年4月21日
ダニエル書 3章17〜18節、28〜30節
＜ ダニエルの友達三人の信仰告白 ＞
私達は礼拝中、三位一体の神を信じていますと信仰を告白しています。今日も使徒信条を通して信仰を告白しました。礼拝は信仰を告白する時間とも言えます。信仰を告白すれば私たちに何か良いことがありますか？ キリスト教の信仰告白には何の力があるのでしょうか？ 信仰告白の偉大な祝福を今日の箇所を通して学びましょう。
ネブカドネツァル王はダニエル書2章で不思議な夢を見ました。恐ろしい神の像を見ました。その夢の内容と意味をダニエルが解釈しました。そのご褒美でとしてダニエルは高官となり、3人の友達も地方高官となりました。彼らは外国で言わば出世しました。このまま何事もなく、順調に生活できたら良いですが、再び試練にあいました。彼らは今回も死の危機に直面しました。
１．金の像を拝ませるネブカドネザル王
ネブカドネツァル王がある日突然、金の像を作りました。高さは六十キュビト（３０M）、その幅は六キュビト（３M）、これをバビロン州のドラの平野に建てました。平野で建てたので、遠いところからもはっきり見えます。金の像を建てた理由は1節から5節にあります。すべての高官を召集し、像の奉献式に出席させました。皆が像の奉献式に集まり、像の前に立ちました。そして、金の像を拝めなさいと命じました。
もし、ひれ伏して拝まない者はだれでも、即刻、火の燃える炉に投げ込みました。それで、すべての民はひれ伏して、金の像を拝みました。拝まない者は裁判も無く、その場で処刑なので、助かるために全員拝みました。その中で唯一拝まないユダヤ人3人がいました。ダニエルの友達である3人のユダヤ人たちです。彼らは生まれたときから今まで偶像を拝んだことがありません。十戒の第一と第二の戒めです。第一の戒めは「あなたは自分のために偶像を造ってはならない」。第二の戒めは「それらを拝んではならない」。３人の友達以外の他のユダヤ人たちは拝んだと思います。ダニエルの3人の友達も命を落とすことなので、怖いことは怖いです。しかし、信仰の故に、愛する主なる神の前で、ネブカドネザル王の命令に従うわけにはいきませんでした。
３人の友達はネブカドネザル王の命令にほとんど従いました。しかし、さすが偶像崇拝には従うわけにはいきません。ダニエルと３人の友達は単に生きるために、生きているのではありません。彼らは神の栄光を現わすためにしばらくバビロン地に生きています。神が生きておられることを証明するために生きています。主なる神を捨ててまで、生き延びるつもりはありません。彼らの人生はある意味でバビロン捕囚になった時、終わりました。現在はおまけの時間です。
２．三人の信仰の決断
三人の友達は急に踏み絵の現場に立たされました。命拾いのために一度だけ拝めば、命は助かります。しかし、拝まないとこの場で死にます。ダニエルと3人の友達に毎回、死の危機がありました。彼らを妬む人たちも多いです。今回も彼らの出世を妬む人たちがいました。
８節 「このため、この機会に、あるカルデア人たちが進み出て、ユダヤ人たちを中傷して言った。」
ネブカドネザルの絶対的な命令を3人のユダヤ人が拒んでいる知らせを聞いた王は怒り狂いました。それでも我慢して、もう一度命拾い出来るチャンスをあげました。ネブカドネザルの命令は絶対的なもので、誰も救い出すことができないと脅かしました。いかなる神々も、ネブカドネザル王の手から救い出すことができないと断言しました。
三人の友達の信仰は明確です。ネブカドネザル王の命令も明確ですが、3人の友達の信仰も明確です。明確な信念が衝突するところです。彼らは今まで命を救い出してくださいました主なる神様を絶対的に信じています。ネブカドネザルが3人を火の燃える炉に投げ入れても、今までいかなる危険からも救い出してくださいました主が今回も、ネブカドネザルの手から助け出してくださいます。仮に、今回は主なる神が助け出して下さらなくて、いよいよ命が終わるだけです。
ネブカドネザル王が建てた偶像に仕えず、金の像にも拝まないと断言しました。聖書に出てくるいくつかの素晴らしい信仰告白の中の一つです。ネブカドネザル王の絶対的な命令と3人の友達の絶対的な信仰がぶつかりました。妥協もありません。第三の選択肢もありません。どちらが本物なのか明らかになります。ネブカドネザル王の権力が強いのか、３人の背後にある神の主権が強いのか。これらの事を通して神が生きておられることがもう一度明らかになります。
３．ネブカドネザル王の手から救い出した神の御手
怒りに満ちたネブカドネザル王は三人の友達を火の燃える炉に投げ込みました。普段よりも七倍も熱くしました。三人を持ち上げて、炎の中に投げ入れた兵士たちが、熱い炎の故に死にました。想像を絶するネブカドネザル王の怒り、その怒りを表す熱い炎です。三人のユダヤ人が助かる余地は全くありません。彼らはここで殉教の死を遂げるはずでした。しかし、神の御国のための彼らの任務がまだ終わってないので、神の奇跡がありました。怒りに燃えているネブカドネザル王の手から主なる神の御手が三人を救い出しました。
確か、三人のユダヤ人を火の中に投げ込んだのに、縄は解かれて、歩いています。しかも、三人ではなく、四人です。天使が三人のユダヤ人を守っていました。三人は何の火傷の傷もなく、髪の毛も焦げず、火の臭いもありません。主なる神のしもべは主の仕事が終わるまで簡単には死にません。いかなる殉教の場面でも、まだ主の仕事が終わっていなければ、奇跡的に助かります。三人の友達は今まで何回も経験したことなので、今回も同じく１７，１８節のような立派な新告白が出来ました。
三人の友達は今回も立派な信仰の証しが出来ました。その結果、今回もネブカドネザル王の口から主なる神をほめたたえることができました。
２６節 「いと高き神のしもべたちよ、出て来なさい。」
２８節 「ほむべきかな、シャデラク、メシャク、アベデ・ネゴの神」
２９節 「このように救い出すことのできる神は、ほかにないからだ」
４．最後は神の御国が来る
ネブカドネザル王が金の像を建てて、すべての高官を集め、彼らに強圧的に、金の像を拝ませた本当の理由は何でしょうか？ ネブカドネザル王は2章で恐ろしい夢を見ました。彼が見た夢は巨大な像でした。その意味をダニエルが解釈しました。巨大な像の頭はネブカドネザル本人です。巨大な像の下のものはこれから起こる国です。最後は神の国が始まりまして、永遠に続きます。その意味はネブカドネザルが建てたバビロンもいつかは終わりがあるということです。その話を聞いたネブカドネザルは何を考えたのでしょうか？ 彼自身の国がいつまでも続くように工夫するはずです。
その方法は皆を一つにまとめることです。具体的には宗教的にまとめることです。彼自身が絶対権力者となりました。まるで神のような存在となりました。
ネブカドネザル王はもしかして、彼自身が夢で見た巨大像を作ったかも知れません。そして、彼自身の権力にすべての高官、民は従いなさいと要求しました。面白いことは巨大像の前にダニエルは来ていないことです。ネブカドネザルが呼んでいないと思います。ダニエルに主なる神が宿っていることを分かっています。そして、ダニエルが解釈した夢の像を建てたのであるなら、ダニエルは呼べません。
巨大像のような愚かなものを作って、拝ませると国が永遠に続きますか？ いくらこの世の国が妨げてもイエス様は来られます。そして、私たちを永遠に導いて下さいます。ネブカドネザル王の愚かなことで、もう一度主が生きておられることが証明できました。
三人の友達が証明したくて、証明できたのではありません。主なる神ご自身が証明してくださいました。私達もこの地において一度、私たちを通して主なる神が証明できますように、主が私たちを用いてくださいますように祈りたいものです。信仰を告白する人はその告白通りに用いられます。全知全能の神を父と告白したので、父なる神が子どもである私たちに告白通りに助けてくださいます。告白通りに助けられたら、その奇跡がまさに主が生きておられる証しです。私達はこれから具体的にどんな告白をするのでしょうか？
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