2017年7月2日

マルコによる福音書　6章14〜29節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ バプテスマヨハネの最後 ＞


１．バプテスマのヨハネだという噂
　14節「イエスの名が知れわたって」
各地域にイエス様に関する噂が広がりました。弟子たちの伝道の働きによる結果です。弟子たちの働きにより、イエス様に関する噂はますます広がりました。
「イエス様の正体は何か」、当時の人々の疑問です。
「イエス様は預言者エリヤだ」。これは一般人の考えでした。

　しかし、ヘロデは「バプテスマのヨハネ」だと考えました。その理由は彼自身が罪の無いバプテスマのヨハネを処刑したからです。ヘロデは罪なきバプテスマヨハネを殺してしまったという罪意識がありました。罪意識が彼を苦しめました。

ルカ９：７「さて、領主ヘロデはいろいろな出来事を耳にして、あわて惑っていた」


２．バプテスマのヨハネの悔しい死
　私たちはヨハネの悔しい死に関して考えたいです。彼は神の人として、悔い改めのメッセージを伝えただけです。ヨハネは正しい人だったのに、それでも彼は死にました。バプテスマヨハネの死はヘロデの罪の結果であり、ヘロデヤの罪の結果です。バプテスマのヨハネ自身もこのような形で死ぬとは思っていなかったようです。メシアが来られたのに、なぜ、牢屋に閉じ込められているのか彼は疑問でした。


３．バプテスマのヨハネの死の意義
　私たちはバプテスマヨハネの死をどのように受け止めるべきでしょうか？　彼は何も悪いことをしていないのに、悔しい死により、生涯を終えました。彼は何も悪いことをしていないのに、なぜ、殺されなければならなかったでしょうか？　これか本当に正義の神によることでしょうか？　私たちがもしかして、ヨハネのように悔しい終わりをしたら、耐えられますか？　彼の死は私たちにとっても重要な意味があります。なぜなら、私たちもこのようなことを経験するかも知れません。彼の質問が私たちの質問です。

　ヨハネは、個人としては悔しいかも知れません。しかし、神の御国の側面から見ると彼は一番ぴったりのタイミングで天に召されました。彼は旧約の最後の預言者です。旧約の偉大なる預言者たちが見たかった救い主イエス様を見ることが出来ました。そして、彼自身がそのメシアをイスラエルに紹介しました。旧約の預言者の中で彼より偉い人はいません。マタイ１１：１１

　しかし、彼はメシアを見ることまでは出来ましたが、イエス様の御業とその後、広がる天国を見ることはできませんでした。ですから、天国では彼が一番小さいです。旧約から見ればメシアを見た一番偉い人、新約から見ればまだ、天国の広がりを見ていない一番小さい人です。

　彼の役割はここまでなので、彼はここで働きを終えなければなりません。これ以上、彼の働きが続きますとイエス様のお働きは始まりません。バプテスマヨハネのメッセージは「悔い改めなさい、天国が近づいた」です。

　彼が宣べ伝えていた天国がイエス様と共にすでに来ました。天国がすでに始まって、その天国にすでに人々が入っているのに、「天国が近づいた」と伝えてはいけません。その理由で、彼のメッセージと生涯はここで終わりです。

　私たちはバプテスマのヨハネから重要なことを学ぶことが出来ます。私たちも彼のように悔しいことを経験します。私たちは何も悪くないのに、ただ、神のみ言葉に従って生きようとしただけなのに、非常に悔しいときがあります。悔しいことがあると神様に祈ります。「この悔しさを神様が復讐して下さい。」 その祈りに反応がないこともあります。それでも、神に捨てられたと思わないで、悔しくても、信仰を失わないで、信じ続けますか？　私たちが正しい信仰者であるなら、悔しいことがあったとしても、その出来事さえ、神の御心かも知れないという可能性を考えなければなりません。



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