2016年11月27日

列王記下　22章1〜11節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ ヨシヤ王の信仰改革 ＞


　来年は宗教改革５００年ですが、旧約聖書にも信仰改革運動があります。代表的な人が南ユダの王様ヨシヤです。


１．ヨシヤ王の即位（１節）
「ヨシヤは八歳で王となり、エルサレムで三十一年の間、世を治めた」
（１）子どものとき、王になりました。
　子どもが王になると失敗するケースが多いです。しかし、ヨシヤは違いました。ヨシヤは八歳のとき、王になりましたが、恐らく誰かが代わって、摂政を行ったと思います。ヨシヤ王の場合、誰が代わりだったのかは分かりませんが、立派な信仰の王になりました。
（２）祖父マナセ
　彼の祖父はマナセです。マナセ王は不信仰の代名詞です。祖父が犯した罪があまりにも大きいので、南ユダの滅亡を決定的なものにしました。マナセの一つだけよかったことは人生の最後、悔い改めたことです。
（３）短命
　ヨシヤは王になって３１年間統治しました。他の王に比べると短くないように見えますが、しかし、彼は８歳から王でした。８歳に王になって３８年間統治したことは３９歳に死んだことを意味します。なぜ、こんなに早く死んだのでしょうか？


２．列王紀の評価（２節）
「ヨシヤは主の目にかなう事を行い、先祖ダビデの道に歩んで右にも左にも曲らなかった。」
列王記の評価です。列王紀下２３：２５にも別の評価があります。
「ヨシヤのように心をつくし、精神をつくし、力をつくしてモーセのすべての律法にしたがい、主に寄り頼んだ王はヨシヤの先にはなく、またその後にも彼のような者は起らなかった。」

　列王紀と歴代志には王たちの評価があります。彼らの統治期間は短い人もいれば長い人もいます。統治期間と関係なく、彼らへの歴史評価はいつまでも残ります。削除も付け加えも出来ません。

　私たちの生涯もそう長くはありませんが、評価はいつまでも残ります。私たちはこの地上に短く生きますが、その評価は長く残ります。私たちに残る評価は何でしょうか？


３．ヨシヤ王の業績
（１）神殿補修工事（３−７節）
　ヨシヤ王の第十八年に、神さまの神殿補修工事を命じました。
（２）律法の書の発見（８−１１節）と実行（２３：４−２５節）
　大祭司が主の宮で律法の書を発見しました。律法の書に書いてある神のみことばを聞いてヨシヤ王は真剣になりました。彼はその律法の書の言葉を聞いて、その衣を裂きました。（１１節）　そして、神のみことばに従い、実際に行いました。
（３）改革の限界
　目に見える偶像は全部、除去したものの、民の心に中に隠れているものまで除去することは出来ませんでした。ヨシヤが生きていた時は民も神に従い、離れることはありませんでした。しかし、ヨシヤが亡くなるとすぐ神から離れました。ヨシヤ王の改革は外形だけで終わってしまいました。


４．ヨシヤ王の最後（２３：２５−２６）
　神さまはヨシヤを憐れんでくださいました。急激に傾いていく南ユダが滅亡する前に彼をこの世から連れて行かれました。彼がこんなに早く死んだ理由は、神さまの憐れみだと思います。列王紀下２２：２０「それゆえ、見よ、わたしはあなたを先祖たちのもとに集める。あなたは安らかに墓に集められ、わたしがこの所に下すもろもろの災を目に見ることはないであろう」。


結論
　 ヨシヤ王は南ユダの信仰復興のために、色々の改革を行いました。しかし、それはキャッチフレーズで終わってしまいました。信仰改革はキャッチフレーズではありません。中身が本当に変わることです。私たちの信仰は内面からレベルアップしなければなりません。



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