2017年8月13日

マルコによる福音書　9章17〜24節

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ 不信仰の時代を生きる真の信者 ＞


　現代人の特徴は確信がないことではないかと思います。その理由の一つ目は未来が不透明だからです。確信というのは命をかける明確な信念ですが、しかし、明日が分からないので、命をかけることも出来ません。現代人に確信がない二つ目の理由は絶対的な真理を認めない時代だからです。絶対真理を主張すると仲間や社会から孤立してしまいます。しかし、絶対真理を認めないと確信というものが無くなり、混乱する時代になります。ですから、真理を求める時代がまた来るはずです。

　イエス様の弟子たちは３年間、信仰がないことでイエス様に叱られました。イエス様が天に昇られるときまでそうでした。彼らはイエス様と三年間、寝食を共にしましたが、それでも信仰は弱かったのです。今日の箇所は弟子たちの信仰がなくて、弱くて、小さくて叱られたところです。
マタイ１７：１４―２０、マルコ９：１７−２４、ルカ９：４１を参照

背景
　変貌山からイエス様と三人の弟子たち（ぺテロ、ヤコブ、ヨハネ）が下りてきました。山の下には残りの９人の弟子たちがイエス様を待っていました。あるお父さんが残りの9人の弟子たちにお願いがありまして来ました。そのお父さんの子どもに宿っている悪霊を追い出して下さいとお願いするためでした。弟子たちは、今までは悪霊を追い出すことが出来たのに、急に出来なくなり、戸惑っているところにイエス様と三人の弟子たちが来ました。


１．信仰がない、弱い、小さい弟子たち
　これらの箇所には９人の弟子たちの信仰に関して書いてあります。悪霊に取りつかれた子どもの父の信仰に関しても書いてあります。彼らの信仰状態に関して三つの表現が書いてあります。彼らは信仰がないですか？　弱いですか？　足りないですか？

　彼らは信仰がありませんでした。
マルコ９章１９節　「ああ、なんという不信仰な時代であろう」
　彼らは信仰が足りませんでした。
マタイ１７章２０節　信仰が足りないからである。
彼らは信仰が弱かったのです。
マルコ９章22−23節　できますれば、わたしどもをあわれんでお助けください」。
　　　　　　　　　　　　　　もしできれば、と言うのか。信ずる者には、どんな事でもできる」。
　彼らの信仰の現状は色々ですが、一応信仰はあると思います。弱くても、小さくても、足りなくても、それでも、一応信仰があることは確かです。信仰がある根拠は何でしょうか？　彼らは信仰がないこと、弱いこと、少ないこと、足りないことを全部認めています。そして、イエス様に助けを求めています。彼らの信仰がないことでも、足りないことでも、弱いことでも良いですが、彼らはどうすれば良き信仰者になるのでしょうか？


２．良き信仰者になるためには
（１）聖霊の満たし
　弟子たちには不信仰がありました。彼らの不信仰はイエス様が復活した後も続きました。しかし、弟子たちは聖霊が降臨したペンテコステ以後、熱い信仰者に変わりました。

　聖霊様の時代になると私たちも使徒行伝の弟子たちのように働けるようになります。神様が私たちを聖霊に満たして下されば、私たちも変わります。ところが、現在は聖霊の時代なのに、私たちはなぜ、まだ信仰が弱いのですか？　私たちは信仰の足りなさ、弱さを時代のせいにしています。時代のせいにして、信仰の足りなさを正当化しようとしています。確かに時代のせいもありますが、しかし、私たちが真の信者であるなら、不信仰の時代だからこそ、信仰を証明しなければなりません。私たちの信仰が弱いのは他に理由があります。

（２）祈り
　それは祈らないからです。信仰がないので、信仰を下さいと祈りますと信仰が与えられます。信仰が足りないので、信仰を満たして下さいと祈りますと聖霊に満たされます。

　信仰が弱いので、信仰を強くしてくださいと祈りますと熱い信仰を下さいます。しかし、問題は、私たちはそこまで熱心な信者になりたいつもりはありません。最初から熱心な信者になりたいつもりがないです。適当な信者で良いとすでに決めています。それが根本的な問題です。


質問
私たちに良き信仰者になりたい気持ちがあるのでしょうか？
正直なところ、本気で良い信仰者になりたくない方はいませんか？
本気で良い信仰者になるのは怖いので、祈らないし、足りない信仰のままで満足しているのではありませんか？



　　　　　　　　このペ−ジのTOPへ　　　　　前週へ　　　　　翌週へ　　　　　一覧表へ戻る